
うつになったのは今から8年ほど前、東日本大震災の後2012年の春のことでした。
結婚してから子育てのストレス、人間関係のストレスがたまっていたところに、震災のストレスがプラス。うまくストレスを解消できないまま、ストレスがたまる一方。辛くて辛くて我慢の限界。
心が悲鳴を上げていたんでしょうね。私の場合、うつの中でも軽い症状でしたが、それでも毎日がとても辛く感じました。
家族に迷惑がかかると思った
うつになって一番辛く感じたのは、家族に迷惑がかかると感じたこと。
夫にうつだと告げたとき、ふぅ~、とため息をつかれてしまって、今この場から消えてなくなりたいと本気で思いました。(後から聞いた話ですが、この時夫なりに解決方法はないかと探していたらしい)
夫は仕事に町内関係の仕事に大忙し。子ども達はまだ小学校低学年、まだまだ手がかかります。学校の準備や宿題をみてあげたり、子どもが家に帰ってきても寝たきりで動くことができない。
他に頼る人はいないし、自分たちでなんとかするしかない。
小学校低学年の子どもが学校から帰ってくるなり、母親を気遣いおやつまで作ってくれる。ちいさな子どもに何やらせているんだろう、と感じることが多々ありました。
母親なのに、母親らしいことができないのだから……
料理はなんとか家族に手伝ってもらってできたのですが、洗濯機を回しても干す元気がない。当然、毎日掃除もできない。
洗濯物を干しながら涙がとまらなくなったり、キッチンの片隅で縮こまっていたこともありました。
人前に出るのが怖い、人に会いたくない、人とかかわりたくない
人前に出たくない、人に会いたくない、その前に家から出たくない。家にいるときは部屋のカーテンを閉め切って閉じこもっている。
お風呂入るのも、着替えるのも面倒になってできない。
テレビの音も、家の前を通る車のエンジンの音も、うるさく感じてしまいます。一日をほとんど寝て過ごし、午後になって子ども達の声がすると、私は何をやっているんだろう、という気持ちが大きくなりました。
買い物に行くときもスーパーの閉店間際を狙って、知り合いに会わないように遠くのスーパーまで出かけていました。
子どもの授業参観、子ども会の役員、できるなら行きたくない。やりたくない。一番辛かったのは子ども会の役員。子ども会の役員なんて誰もやりたがらないし、自分が心を病んでいるからといって断ることもできない。(学校関係の役員は先生に事情を話して次年度に回してもらいました)
子ども会や町内会などの役員は、免除制度があればどんなに良いのか?本気で思っていました。
うつになった本人の気持ち
うつになった本人は家族に迷惑をかけたくないと思っています。
後になってわかったのですが、私がウツになった時夫はうつ関係の本を片っ端から読み漁り勉強していました。私は夫に頼ることが迷惑になると信じていましたが、夫は家族なんだからもっと頼って欲しいと思っていたこと。
夫婦で気持ちのズレがありました。
ウツになって家族に迷惑をかけたくないと思うと、さらにストレスをため込んでしまい、うつの回復が遅くなってしまいます。自分でうつになってわかったのは、普段何気なくやっている家事さえもできなくなってしまいます。
うつになった時は、家族に頼っていい。そのための家族なんだから。
ウツを経験して家族の絆がぐっと強くなったことを感じています。
家族に迷惑かけたと感じたら、元気になったらその何倍も家族に恩返ししていけばいい。そう感じます(*´▽`*)
主婦として日常生活で当たり前のことを当たり前にこなすことが、どれだけ幸せなことか痛いほどわかりました。
うつは自分ひとりではなんとかできるものではありません。ご家族の方がそばにいるのなら、支えてくれるだけでも心強いです。
うつになって辛い経験もしましたが、子どもたちは人の心の痛みがわかるやさしい子どもに育つことができた。結果オーライです(*´▽`*)